Amboyna's Color

葉脈の迷宮

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南からの海風が島の上を渡っていった。

やさしい風に葉がこすれ合うたび

島の緑は自分たちだけの言葉で囁き始める。




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陽に照らされた道端の単葉が

木漏れ日の差す茂みの奥の複葉に話しかけていた。

重なりあうたくさんの植物が互いの葉脈を触れ合わせて

道端の単葉の小さな声を暗がりの奥に伝えていく。




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クバの鋸葉がバシャの葉面を撫で、

地を這うセンダングサが幼いフクギの幹を揺する。

吹き抜ける穏やかな風が止んでしまうまで、

その微かな会話は途切れることなく続いていった。




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トリコロールカラーの集落から一歩足を外に向けると

噎せ返るような草木の香りと、

そんな葉脈たちの呟きに出会うことができる。




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by amboina | 2010-04-29 10:21 | 八重山