Amboyna's Color

マヤー小の世界

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動物の中で猫が特別に好きなわけではない。

ただ気が合う生き物だな、と思っている。

相手がどう感じているかは知らないが、ただ何となくそう思う。




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これまでの人生、動物とともに暮らした時間は長い。

愛犬とは15年過ごしたし、亡母が拾ってきた猫とも8年を過ごした。

我が家のベランダには、今でも亡き飼い猫と仲の良かった野良猫達が

近所付き合いでもしているかのように訪れる。




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私は彼らに餌を与えたりはしないし、彼らもねだったりしない。

むやみに触らないし触らせてもくれない。

ただお互い、午後のひとときをのんびり近くで過ごすだけだ。




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島のマヤー小たちともそんな感じで付き合っている。

確かに地元の猫達より人間に寛容で慣れてはいるが、

基本的に距離感は変わらないつもりだ。




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しかし、どうしても彼らに近付きたくなる時もある。

それまで長閑に欠伸をしていた表情が急に引き締まり、

とりたてて何もない方向を鋭く凝視する瞬間だ。

ヒゲをびんと立て、耳だけはこちら向けてじっと動かない。

そんな最優先モードが切り替わったときの彼らの姿を見ると

ついいつもの距離感を破ってしまいたくなる。




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「何を見つめて、何を探っているのだろう」

きっと何かの気配や小さな音に反応しただけだ。

だが、その場に膝をつき、両手をついて

猫と同じ高さでその視線の先を追ってみたい

という誘惑に逆らえない。




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眺めてみたところで、

何も発見できはしないことは分かっている。

一緒の空間を共有していても、

猫と人間は別々の次元に生きているのであって

見ている世界は全く違うのだから。




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13年前に他界した私の母は無類の動物好きでした。
近所中の飼い犬、飼い猫を手なずけ、
野良猫だろうがなんだろうがおかまいなし。
自分の子供のように、いやそれ以上に可愛がっていました。

道端にしゃがみ、犬や猫と長い間世間話をする母。
家族の食事より手間と時間をかけてペットの餌を作る母。
我が親ながら呆れて眺めていたのを覚えています。

今、亡母がこの島を見たらどうしていたでしょう。
おそらくは島中の猫一匹一匹に声をかけては追いかけ回し、
自由に暮らす彼らを辟易とさせていたかもしれません。

いやまったく、想像するのも恐ろしい。
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by amboina | 2010-05-12 03:24 | 八重山