Amboyna's Color

幸福の浜辺

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日暮時というものは、おしなべて静かなものだと思っていた。

この日最後の太陽が遥かな地平線や水平線に消えて行く様を、

それぞれ感慨をもって眺める、落ち着いた時間だと。




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空が茜色に染まった週末、追い立てられるように桟橋へ急ぐと、

海辺はスペクタクルを待ちわびる人型のシルエットで溢れかえっていた。

楽しげな声が響き、語り合う様々な会話が折り重なって、

穏やかな海辺を埋め尽くしている。




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夕陽に照らされたそんな人々の顔には、

旅の興奮と高揚が眩しいほど輝いている。

太陽が沈み黄昏があたりに広がっても、

海辺はそんな柔らかい喧噪にいつまでも満ちていた。




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宿に戻って行く若者の一団からひときわ高い嬌声があがった。

まるでこれから始まる夜の宴が待ちきれないかのように。




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そうだ、静かな夕陽ばかりでは淋し過ぎる。

この島の日暮時が、いつもこんな風に賑やかで

幸せな空気に包まれていたら、どんなに素敵だろう。




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陽の名残りをこうして笑顔で終えられることは、

本当に素晴らしいことなのだから。




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夕陽の二日目です。
最近文章が長めになってきたので、ちょっと抑えてみました。
調子に乗るとしゃべりすぎる性格が、どうやら作文にも出るようです。
やっぱり口数が多いと良くないですよねぇ。

ところで島に渡ると日課のように夕陽を撮りに行きますが、
最も多く足が向くのがこの桟橋。
企業広告や観光ポスターにも頻繁に登場する有名な夕陽ポイントです。
そこでこんな言葉を聞きました。

「今日の桟橋は歯ブラシか割り箸か」

桟橋の先に人が多く集まると、そのシルエットが歯ブラシのように見える。
逆に閑散としていると米粒が一つ二つついた割り箸のようだ。
という意味だそうです。

なるほどなぁ、と思いました。
こういうウィットに富んだ言語感覚がとても羨ましいです。

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by amboina | 2010-05-30 17:45 | 八重山