Amboyna's Color

守護者

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この島の集落を歩くと、常に感じる視線がある。

石垣に挟まれた白い道のあちらこちらから注がれる凝視。

沖縄で魔除けとして飾られるシーサー達の視線だ。




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彼らは赤瓦の屋根に鎮座し、じっと眼を見開いている。

恐ろしい形相で睨むもの、今にも飛びかからんと身構えるもの、

雄々しく四肢を踏ん張り威嚇するもの。




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中には本当に魔を払えるのかと思わず笑ってしまう、

愉快な表情を備えたものもいる。




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遥かな昔、大陸から伝わった頃の獅子の雛形はとうに消え失せ、

家々によって個性的に、想像力の限り多種多様に形作られたその姿は、

さながら幻想世界から召還された獣神の一族のようだ。




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激しい風雨と焼くような太陽に身を晒しながら、

それでも通りを睨み、天を見据え、海の彼方へ吠え猛り

彼らは護るべき家と共に永い年月を超えてゆく。




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赤い甍の波が夢のように連なるこの島で、

屋根の上の守護者達は今も虚空に向かって牙を剥き、

人知を超えた災厄に目を光らせ続けている。




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沖縄の名物といえばやっぱりシーサーです。
厳しい自然や災厄から家を守り続ける昔からの沖縄のヒーローですね。

私の通う島には、沖縄でも他に類を見ないほど沢山の、
そして多種多様なシーサー達が住んでいます。
シーサーはもともとは瓦職人さんが余った瓦と漆喰で作ったもの。
仕事のお礼に施工主へ贈ったプレゼントだったそうです。
職人さんにとって一件分の瓦葺きは今でも昔でも大変な収入。
シーサーにはそんな感謝の気持ちも込められているのかもしれません。

なので瓦職人さんによって生み出されるシーサーも様々。
当然、上の写真で紹介したような個性豊かな一族が誕生するわけです。
きっと瓦を葺いた職人さんが一緒だったのでしょう。
島では兄弟のように似ているシーサー達とも出逢えます。

島の夏の景色に飽きたなと思ったら、
是非そんなシーサーの兄弟達を探しながら歩いてみてください。
案外楽しい散歩になるかもしれませんよ。
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by amboina | 2010-07-30 04:17 | 八重山