Amboyna's Color

神々の舵音

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遠い海鳴りのように、

島に祭りの気配が充ちはじめる頃。




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祭場となる御嶽とその庭は丹念に掃き清められ、

新しい浜砂が敷かれ、幕舎が張られ、

凛とした空気がゆっくりと研ぎすまされてゆく。




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夜ごと公民館や集落集会場で繰り返される

奉納芸能の稽古も熱を帯び、

若者達の威勢の良い掛け声と

長老達の指導の声が高らかに夜空へと響き渡る。




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一年で最大の、そして島にとって最も大切な祭りが

すぐ目前に迫りつつあった。




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深淵から沸き上がるような神然とした空気。

寄せては返し、吹いては止む波や風のように、

高鳴り静まり、また膨らんでゆく高揚感。




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待ちわびながらも、畏れ。

畏れながらも焦がれる祭りへの情熱が、

行き交う島人達の顔に溢れている。




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今夜も集落の近く遠くから、太鼓の音が響いてくる。

大きく小さく、擦れながらも止まないその音はまるで、




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遠い常世の国から海を超えてやってくるという、

来訪神達の船の舵音のように聞こえた。




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さて、10月が目前に迫ってきました。

10月となれば私の通う島では一年で最大最強、
これを乗り切らなければどうにも年は越せないという
八重山でも最大級の大祭「種子取祭」が催されます。
全日程は実に9日間。うち芸能を神々に奉納する最終2日間は、
ほぼ神事・祭事が48時間ぶっ通しで続くという過酷きわまりないお祭りです。
特に芸能を披露する島人達は一月前から練習に打ち込んでおり、
その真剣さたるやもはやプロのレベル。
伝承されて行く芸能の素晴らしさというものを心の随まで感じることができます。

この素晴らしいお祭りを撮影させてもらえるようになって4年たちました。
アマチュアビデオカメラマンの限界を思い知らされた1年目。
デジイチカメラを買ったばかりで何がなんだか分からなかった2年目。
少しは理屈も解り、装備も機材も増やして挑んだ3年目。
いい加減まともなモノを撮らなきゃならないというプレッシャーのかかった
4年目の今年は、はたしてどんな瞬間に出逢えるのでしょうか。
とても楽しみです。

というわけで、またまたまた行って参ります。
しばらくは帰ってきません。

皆様、来月の真ん中あたりでまたお会いしましょう。
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by amboina | 2010-09-29 19:24 | 八重山