Amboyna's Color

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毒貝は真夏の島の夢を見る

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ちょっと旅に出てきます。

行き先は例によって沖縄です。




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沖縄はまだ梅雨も明けきっていません。

おそらく今月最初の旅は雨を楽しむ旅となるでしょう。




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明日からは沖縄本島にほど近い久米島に向かいます。

初めて訪れる島なのでとても楽しみですね。

知り合いの三線奏者が唄う「はての浜」という絶景地が

歌詞に違わぬ素晴らしい場所なのかどうか、

この目とカメラで確かめてきます。




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そして久米島から戻った翌週からは、

今年三度目となる八重山に再び渡ります。




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よくぞ飽きないものだとお思いでしょうが、飽きません。

その頃には梅雨も明けているでしょう。

ならばそこは一年で最も美しい季節。

あの原色の島々が私を待っていてくれるはずです。




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そんなわけで、

しばらくは帰ってきません。

お土産も買ってきません。

でも写真だけは沢山撮ってくるつもりです。




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それでは行ってまいります。




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by amboina | 2010-06-13 02:21 | 南方行脚

旅の終わり

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長い旅も終わり、やがて島を去る日がやってくる。

当然いつかは帰らないといけないわけだが、

島に行く日を指折り数えて過ごした長い時間に比べると、

それはあっけなく、突然にやってくる。




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荷物をまとめ、港で船を待つ僅かの時間。

身体から「まだ帰りたくない」という未練が少しづつ抜けていき、

「またくればいい」という心地よい脱力感が満ちてくる。

高速船の最後部で、真っ白な航跡と飛沫の彼方に遠ざかる島影を見送ると、

気持ちは自然にこれから戻る地元での生活に切り替わっていった。




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だが、主島のターミナルを抜け

空港へ向かうタクシーに乗り込む頃になると、

毎回必ず沸き上がってくる別の感慨がある。




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自分のいなくなった島では、そろそろ夕食の支度がはじまっているだろう。

気の早い島人が早くも一本目のビールを開けているかもしれない。

民宿の老夫婦は今日も仲良くゲートボールに出かけただろうか。




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疎外感や寂寥感ではない。

むしろほのぼのと胸の内に広がる、柔らかで優しい感慨だ。

そんな想いは、空港に着きチェックインを済ませ、

これから自分を現実世界に連れ戻してくれる翼が飛び立つまで、

途切れ途切れに続く。




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シートベルトの装着サインが消えた頃。

座席の上で強引に身体をねじ曲げ窓の外を振り向くと、

つい何時間か前まで自分が立っていたその島が

夕陽に染まった大海にぽつんと浮いていた。




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by amboina | 2010-05-07 01:31 | 八重山

永遠の正午

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島を潤す短い梅雨が明けて、

若夏と呼ばれる季節をすぎると

大きく固い塊のような真夏がやってくる。




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太陽が天頂に上り、時間が停まってしまったような午後。

容赦のない日差しに影は真下で押し固まって動かない。

絶えた風を求めて、熱い空気が逃げ場のない身体に纏わりつく。




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群青を超えた濃紺の空の下

傍らを通り過ぎた明るい笑い声がパタリと止んだ。

ふたりの女性が、水平線に連なる巨大な積乱雲の山脈を眺めている。




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初めて目にしたのだろうか。

果てしなく広がる南の島の、真夏の海を前に

彼女達はしばらく立ち尽くし

次の一歩を踏み出せないでいた。




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by amboina | 2010-05-03 12:05 | 八重山

この先の、そのまた向こうへ

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集落の外は、緑に埋め尽くされた世界だった。

その緑が原色に圧倒された眼には優しく、

吹く風もいくぶん涼やかに感じられる。

風の中に僅かだが潮の香りを見つけて、

彼方の森へと続く一本道をあてもなく歩いた。





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牧草地と牧草地をかき分けてのびる一本道を振り返ると、

遠くの森陰に御嶽の鳥居が見えた。

この島は祈りの島なのだ、という昨夜の友人の言葉が蘇ってくる。




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蝶が舞い飛ぶ緑の小道を抜けると、

いつの間にか誰もいない浜辺に立っていた。

緩やかに傾斜する砂浜の先は、

そのまま水平線まで続く圧巻の紺碧に繫がっている。

聞こえてくるのは小さな波音と風の音だけだ。




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近くの離島へ向かう高速船だろうか。

空と海の境界線をなぞるように、真っ白な航跡が駆け抜けていった。





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by amboina | 2010-04-24 06:57 | 八重山

朱の甍と雲の甍

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職業柄、色彩には敏感な質だと思っていた。

再会の酔いが残る翌日の午後、あらためて日中の集落を廻ってみると

ものの五分でそんな自信が砕け散った。




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抜けるような群青色の空に漂う夏雲と

朽ちた朱が燃え上がる赤瓦の強烈なコントラスト。

その中間に石積の塀と濃い緑、原色の花々がひしめき合っている。

白砂を敷き詰めた眩い道は靴の下で乾いた音を残し、強烈に瞳を焼く。

昨夜はじめて目にした夢幻の島は、

一転して真夏の楽園に塗り替えられていた。




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初めて見るほど影が濃い。

夏の終わりの強烈な陽差しの下で

粘り着くような自分の陰がどこまでも踝に絡みついてくる。




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ふと、眼を上げると

石積みの向こう、葦を編んだ庇の下で

一頭の水牛が静かに餌を食んでいた。
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by amboina | 2010-04-23 05:38 | 八重山

始まりの予感

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初めてその島に足を踏み入れたのは、日も沈みかける夕刻だった。

最終の定期連絡船から降りた私を、真っ黒に日焼けした友人が出迎えてくれる。

彼の運転する廃車寸前の大型トラックの助手席から眺めたその島は、

ひどく小さく、夕焼けにむかって傾いているような印象だった。




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もう日も暮れきった頃になって

「一杯、飲みにいこう」

という友人の一言に従い、はじめて集落内へ足を踏み入れた。

その時の驚きは今も忘れない。

「とんでもない処に来てしまった」と思ったのだ。




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おそらく観光地としても有名なこの島を訪れる人々は、

真夏の太陽が降り注ぐ、星砂の道と古民家の町並みを最初に眼にするだろう。



しかしこのとき車高の高い大型トラックの窓の外に広がっていたのは、

まさに夢幻の郷といった世界だった。

オレンジの街灯が道々を照らし、

その狭間をぼんやりとした燈色の砂道が闇に飲み込まれるままに続いている。

とても静かで、心地よい海からの風が吹き渡っていた。





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今思えばこの時の、

2005年9月の宵に感じた「本物の夜」の雰囲気に

私は今も取り憑かれているのかもしれない。




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by amboina | 2010-04-22 09:19 | 南方行脚

夢見る翼

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飛行機で旅をするというのは面倒だと思っていた。

どうやってチェックインするのか、

荷物はどう預ければいいのか、

なによりチケットの買い方からしてわからなかった。

それなりに高飛車な生き方をしてきたので、

なかなか人に訪ねることもはばかれる。





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でも何度かハラハラしながらこなしていくと

飛行機の旅というのは、案外楽しいものだと気が付いた。

けして静かでも広くもない機内に落ち着くと

「さぁ、遠くに行くぞ」

という独特の高揚感が沸き上がってくるからだ。




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今では飛行機に乗ることも

欠かせない旅の楽しみの一つになっている。




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もちろん降りた先に、あの熱帯の空気が待っていてくれればの話だが。
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by amboina | 2010-04-20 06:41 | 南方行脚

南へ旅する

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沖縄に通うようになって5年になる。

きっかけはむこうで働く悪友を訪ねたのが始まりだ。

そこですっかりハマってしまった。

それまでは何百キロも飛行機に乗るような旅など

めったにすることはなかったし、さほど興味もなかった。



本来が出不精な性である。

沖縄は海も空も綺麗で、一年中夏のような気候だとしか知識もなかった。

それが今では年に三度も四度も、足しげく通う身近な場所になっている。




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5年前のあの日を境に

自分の中身が全く別の方向に切り替わってしまったのかも知れない。

相変わらず自堕落に日々を過ごしてはいるが

今の生活や交友関係は5年前の自分には想像もできないだろう。



その変化が良い変化であることを信じている。




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by amboina | 2010-04-17 07:09 | 南方行脚